うまい!広告表現集
日常で目にする化粧品広告で、
「うまいな~!」と思ったものをご紹介していきます。
今日は、生協の宅配”パルシステム”のオリジナル化粧品の広告をご紹介します。
こちらの商品ご案内ページ。
お客様の声の書き方が、秀逸。
顔や乾燥しやすい指先、すねなどのケアに。家族みんなで使えるのが嬉しい!
パルシステム2021年11月4回カタログより
お風呂上りは化粧水の後に顔に塗り、首や腕にも伸ばしています。消毒で荒れがちな手肌のケアにも大活躍。6歳の息子も「いいにおい!」とお気に入りです。 T.Aさん 44歳 乾燥肌
この”お客様の声”、すごくよくできています。
どのあたりが、どう良いのか、解説していきますね!
薬機法関係のルールにより、効能効果(うるおった等)や安全性(敏感肌でも大丈夫等)といった表現はNG。
今回のお客様の声をみてみると、そのような表現はされていません。
化粧品の使用体験談(お客様の声)で、表現してよいのは、「使用法や使用感、香り」について。
ばっちり、使用法と香りにしぼった表現で書かれています。
”どんな場所に””いつ””どんな順序で”使うのかということを書きながら、”乾燥しやすい””消毒で荒れがちなといった修飾語で、その効果を連想させています。
また、”家族みんなで使える”とか”6歳の息子が”といった表現で、その使用シーンを自然と頭にイメージさせると同時に、自分だけのための商品ではなく、”家族のため”の商品であることもアピール。
これが、”家族みんなで使えます””いい香りでお気に入りです”という情報提供だけだと、「ふーん」と流されてしまうかもしれませんが、
”家族みんなで使えて、嬉しい!”といった、感情をいれることで、より身近に親近感のわく言葉に。
また、6歳の息子のセリフとして、「いいにおい!」と(息子が)お気に入り、と書くことで、子供たちも喜んで使っている様子が伝わりますね。
一方的なおすすめの声として流されず、「ちょっといいかも」「気になるな」と商品に目がとまるきっかけになるお客様の声だと思います。
薬事ルールの範囲のなかで、うまく表現をした事例でした!
お客様の声の取り方にも、きっと工夫がありますね。